
この6月にようやく発売、待ちに待った十二国記の番外編 全4話短編集
十二国記は、元々、「魔性の子」が先行した話となって最初に世に出たのが始まりだったと思います。
「魔性の子」では後に、泰麒と呼ばれる戴国の麒麟が、内乱で大切な角を無くし蓬莱と呼ばれる日本に流されてくると、様々な恐ろしい出来事が始まります。
最後には、雁国の延王と延麒が泰麒を探しだして戴国へ連れ戻そうとするのですが、このとき蝕が起こり、少年は自分が泰麒と気がつくという場面で終わりました。
この本を最初に読んだ時は、まだ十二国記のイメージは全然わかなかったのですが、「風の万里 黎明の空」を読んで、ようやくその世界観が理解できました。
たしかNHKでアニメ化されて、一気に人気が出たと思います。
十二国記はファンタジーとホラーを上手く組み込んだライトノベルで、年齢性別を問わずファンが多いですね。
その世界観は古中国様式で、作者の小野不由美さんは、十二国記を書くに当たり、パソコンに難読漢字を全て登録してあるとおっしゃっていました。
確かに、麒麟、蓬莱など角数の多い漢字が目白押し、原作はふりがな無しでは読めません、特に人名は難しいですね。
このノベルのためのプロット作りに、一体どのくらいの時間を費やしたのでしょう?
この世界観を、矛盾なく作り上げるのは大変な作業だったと思います。
十二国記と銘打ってありますが、十二国の中には、名前だけで、まだ内情が全く明らかにされていない国が幾つもあったので、シリーズがずっと続いてくれることを願っていたわけですが、突然中止されました。
小野さんの結婚や出産があったためだと思いますが、ようやく、今月短編集が出版されることになり、十二国記ファンはほっとしたことでしょう。
この短編集には、すでにヨムヨムで発表済みの2編と書き下ろし2編が入っているそうです。
ヨムヨムで発表された2編の舞台はそれぞれ慶国と柳国、柳国はこれまで内情が明らかにされてこなかった国なので、これからどんな展開が待っているのだろうと、とても楽しみでした。
しかし、その後、何も発表されなかったので、この短編集をきっかけに、また次々と十二国について書いてもらえればなと思います。
特に、泰麒が戴国に戻った後、どんな運命にさらされるのか、とても気がかりですね。
そして、慶国や雁国がどう絡んでいくのか、泰麒は泰王を見つけられるのか、小野さんの手腕に期待するところです。
すでに、十二国記の短編集「丕緒(ひしょ)の鳥」は予約しました。
手元に届くのが楽しみですね。
これを機会に、また十二国記のDVDを一通り見直してみようかなと思っています。
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